三余の書架

冬・夜・雨

7月の本

今読んでいる本は「永遠の0(百田尚樹)」と「モードの社会史(能澤慧子)」です。

7月はインターンもあるしあまり読めないだろうと思っていたのですが、通勤の満員電車で意外と読めたので 2017年上半期の本 と同様に8冊選びました。持ち運びの関係等で文庫版小説ばかりです。

 

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蛇を踏む (文春文庫)

蛇を踏む (文春文庫)

 

お茶大生物科出身の作家さんです。自分の精神の輪郭が不安定になる本です。「消える」が一番好きでした。

なにがどうなったらこんな文章が書けるのか全く分かりません。この本の中では何が起こっても不思議ではないので、緊張しつつ期待してページを捲り続けました。あとがきまで含めて作品で、解説を読んでやっと落ち着き、それを踏まえて再度読んでしまう本です。

ただ、私はいろいろなものからひどく影響を受ける人間で、この本を読んだ直後に何らかの文章を書くともれなくひどいことになってしまうので読むタイミングには気をつけたいと思います。

 

きらきらひかる (新潮文庫)

きらきらひかる (新潮文庫)

 

江國さんの本は特に理由もなく読まずにきたのですが、これは絶対に気に入ると友人に薦められたので読みました。読んでそのまま本棚入りさせてしまったので今後も彼女からのオススメは即読もうと思います。

「脛に傷持つ者同士」の結婚の話です。旦那の彼氏と仲良くなる妻、という傍から見たら心配になってしまうような状況ですが、彼らだけならきっとそれでよくて、でもうるさいけれど大切な外野は常にいて。

男とか女とか恋とか愛とか結婚とか、実際のそれは人それぞれでかたちなんて定まらないくせに枠だけあるようなもの、に縛られずに生きていけたらいいけれど、世界はそんなに簡単ではないらしいです。

 

あられもない祈り (河出文庫)

あられもない祈り (河出文庫)

 

「蛇を踏む」のところでも書いたのですが、文章に関しては特に影響を受けやすい人間なので、これを読んだ直後に書いたひとつ前の記事は大分この本を意識してしまっています。あんな感じの文章を書いたのは前回が初めてです。上げてから読み返していないのでなんとも言えませんが。

最初の文を書店で読んだらもう最後まで読むしかなかったので買いました。しんどくても読まなければならない気持ちになったらもうどうしようもないので。でもしんどかったです。

きらきらひかる」とは対象的なお話です。「私」も「あなた」 も最後まで名前が出てこなくて、このふたりの詳細よりもふたりの関係にフォーカスしてはいるのですが、個人の背景や変化もよく書かれているので全く休みどころのない最初から最後まで苦しい本でした。また読みます。しんどいけれど。

 

終末のフール (集英社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

 

ここまで出社前に読むには精神に悪すぎる本を3冊挙げました(実際よくなかった)が、これは良かったです。ポジティブな気持ちで出勤できました。

3年後に終わるけれど今は「ある種の落ち着き」を見せている世界、という設定の中で生きる人々の短編集です。落ち着きを得て、あと3年という長いのか短いのか分からない期間をどう生きるか、をようやく考えられるようになったあたりの時期。3年後どうなるのかが最後まで明かされずに終わって安心しました。

ミステリーをあまり読まないため伊坂さんの本を読むのは初めてでしたが、落とし所が心地よかったです。「グラスホッパー」は映画だけ観ました。

 

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

本屋さんのダイアナ (新潮文庫)

 

2017年版「新潮文庫の100冊」のヤバイ本カテゴリに入っていたこと、最初の目次がよかったこと、試しに手にとって開いてみたシーンが(ネタバレになるから言わないけれど)印象的だったこと、などいろいろあって購入。

主人公ふたりの小学生時代から始まって今の私と同い年のところまで書かれているのですが、どの年代のふたりにも未熟さを感じるより先に共感できるところがあって、大学卒業前の今読めて本当に良かったです。

文学作品等がいろいろ出てくるのですが知らなくても楽しめます。私は有名どころをそんなに読んでいないので、この本に出てきた作品で未読のものには手を出してみようかと思いました。

 

水やりはいつも深夜だけど (角川文庫)

水やりはいつも深夜だけど (角川文庫)

 

私が今まで読んだ窪さんの本は「ふがいない僕は空を見た」「晴天の迷いクジラ」「アカガミ」というパンチ力がすごいものばかりだったので、最初はまるで別作家の本を読んでいるような気持ちになりました。が、やっぱり根底にあるものは一緒なので、読後に私が考えることも一緒でした。

短編集だからすぐに落ち着きはするのですが、私は窪さんの本を読むと心が酷く乱れるので電車の中で半泣きになりながらも読みつづける怪しい人になってしまいました。満員電車で泣いている私を見かけても話しかけずにそっとしておいてください。

植物がテーマなので、家族と植物の関係を気にしながら読むと楽しいです。(そんな余裕はなくただただ泣くのも良いです。)

 

春の庭 (文春文庫)

春の庭 (文春文庫)

 

女性作家の文章ばかり読んでいることに今気づきました。 この本も人からの薦めで読みました。みんないろいろ教えてくれて嬉しいです。

マンションとかアパートの話を読むといつも思い出す掌編があるのですが、どこで読んだのかはさっぱり思い出せません。いろいろな物の描写が丁寧で頭のなかで形にしやすく、視点が変わったりはしますが基本的には淡々と進んでいく本で、読後は「人が変わりたければ住む場所と関わる人を変えるしかない」というのを思い出しました。

日常をこういう視点で過ごせたら面白そうだな、ということろが結構あって楽しかったです。感情移入はしなかったのに最後までするすると読めてしまう不思議な本でした。

 

藤子不二雄SF全短篇 (第2巻) 「みどりの守り神」

藤子不二雄SF全短篇 (第2巻) 「みどりの守り神」

 

最後に漫画を突っ込んでみます。これはおやすみの日に読みました。小学生の時から第1巻の「カンビュセスの籤」と一緒にずっと本棚にいます。流石愛蔵版。入れ替わりが激しい私の本棚にこんなにも長い間いるのはこの本くらいです。出ていってまた帰ってきた本もいます。

六本木ヒルズに大量発生しているドラえもんのことはそんなに詳しくないのですが絵柄は同じです。好きな話が多すぎて紹介しきれません。全部好きです。小学生の時とは変わった好みもそのままの好みもあります。久しぶりに読んだら全部面白くてひっくり返りました。

いつどこで誰が読んでも楽しいし考えさせられる漫画です。この絵柄じゃなきゃ上手く行かなかっただろう話がたくさんあるので是非。夜更かし必須です。

 

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おわり!!

紹介がへたくそだな〜〜!!!! すみませんね!!

 

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